太陽光のメリット
太陽光発電設備は、発電した電気を使えば電気料金が安くなるといった経済性や、災害時に非常用電源になるという災害レジリエンス性、そしてクリーンなエネルギーなので地球環境にもやさしいというメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのか、興味のある項目から見ていきましょう。
経済性 電気は「買う」から「作る」でお得に
スマートフォンやパソコン、テレビ、冷蔵庫、電子レンジなどを動かすための動力である電気は、日常生活を送るうえで欠かすことができません。各家庭でいつも電気が使えるのは、電力会社と契約して電気を購入しているためです。
しかし近年、電気料金が高騰し、「電気料金の値上げで家計をひっ迫している」というニュースも多く報道されるようになりました。この時、太陽光発電設備を導入していると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
1カ月の電気料金について同じ家族構成、電力消費量比べてみましょう。太陽光発電を設置していない家庭が、約13,000円の請求額だったのに対し、太陽光発電4kWを設置した家庭は、実質約4,500円と試算しています。
川崎市による試算
1カ月の電気料金でこれだけ差がつきますが、この差が30年間になるとどれだけの差がつくのでしょうか。これも試算してみると、設置していない家庭が30年間で支払う電気料金が約461万円なのに対し、設置した家庭は初期費用やメンテナンス代などを含んでも約350万円ほどです。つまり、設置した場合としない場合で、約110万円もおトクになることがわかります(※川崎市試算、2023年度の数値を参照)。
災害時の備え 万一の非常用電源として
2つ目のメリットの「災害時の備え」を考えてみましょう。災害時の備えとは、地震や台風といった災害の影響で起きる停電への対応を指します。停電が起きると、家の電気が点かずに不安な気持ちになったり、最新の情報を集め、家族や恋人といった大切な人との連絡手段となるスマートフォンなどの充電ができなくなったりしてしまいます。
しかし、太陽光発電設備があれば、太陽の出ている日中は発電し、電気をつくることができます。また、太陽が出ていない夜間の場合でも、蓄電池の備えがあれば日中に発電した電気を貯めておくことができるため、安心して生活をすることができます。
地球環境への配慮 脱炭素社会の実現に向けて
最後に、太陽光発電は電気をつくる過程で、地球温暖化の原因の一つとされる温室効果ガスを排出しないことから、地球環境への配慮の点で優れています。一般社団法人太陽光発電協会によると、太陽光発電4kWを備えた住宅8棟のCO2削減効果は、東京ドーム1個分の森林がCO2を吸収する量に相当するとしています。
これを基に計算すると、川崎市内には約77万件の住宅がありますので、仮にすべての住宅に太陽光発電が設置されたとすると、東京ドーム9万6250個分、およそ4,500㎢の森林が吸収するCO2に相当します。
川崎市では、太陽光発電設備の導入を推進するために、令和6年6月に新たに「太陽光発電設備等設置費補助金」を創設して太陽光発電設備の設置に関する費用面の支援や、太陽光発電設備普及事業者登録制度により、市内で活動する設置事業者を「見える化」するなどの支援を行っています。ぜひご活用ください。