太陽光Q&A

太陽光発電に関するよくあるお問い合わせをQ&A形式でご覧いただけます

その他のQ&Aをご覧になりたい場合はこちらからご覧いただけます

初期費用などに関するご質問

太陽光発電設備の初期費用は?

設備を設置する場合、設置工事費込みで、おおむね25.5万円/kW+消費税額といわれています。

・初期費用には主に、太陽光発電設備(パネル本体、パワーコンディショナ―など)、その付帯設備(設置に関する架台など)、設置費用などがあります。
・調達価格算定委員会によれば、2024年度の初期費用想定値は1kWあたり「25.5万円+消費税額」となります。
(例)川崎市スマートハウス補助金の平均的な設置容量である、4kWの太陽光発電設備を設置する場合(設置容量の多寡により単価が前後する可能性あり)
25.5万円 × 4kW × 1.10 ≒ 112万円
・調達価格等算定委員会「令和5年度以降の調達価格等に関する意見」(経産省・R5.2)

太陽光発電システム(4KW)の支出と収入は?

30年間で支出は約147万円、収入は約257万円と見込まれ、その差額は約110万円のプラスです。

• 現行の市の補助金は、1kWあたり2万円(最大10万円)となっています。(補助制度活用のためにはエネルギー管理装 置等の導入が必要)
• パネル・廃棄リサイクル等を行った場合は約30万円の費用が別途発生(撤去費含む、屋根の吹き替え等と合わせて実施し た場合)また、期間中に点検費用が生じる場合あります。(1回約4.7万円)

太陽光発電システム(2KW)の支出と収入は?

30年間の支出は約107万円、収入は約128万円と見込まれ、その差額は約21万円のプラスになります。

・現行の市の補助金は、1kWあたり2万円(最大10万円)となっています。(補助制度活用のためにはエネルギー管理装 置等の導入が必要)
・パネル・廃棄リサイクル等を行った場合は約30万円の費用が別途発生(撤去費含む、屋根の吹き替え等と合わせて実施し た場合)また、期間中に点検費用が生じる場合あります。(1回約4.7万円)

太陽光発電設備の初期費用を抑える方法はありますか?

リースやPPAモデルなど、初期設置費用を抑える導入手法があります。

・太陽光発電設備の設置は、一般的な購入手法に加えて、初期費用がかからな いリースモデル、PPAモデルといった手法があります。

【リース】
リース事業者が住宅の敷地内に設備を設置し、維持管理を行う代わりに、住民からリース事業者に定額のリース料金を支払う仕組です。発電された電力はすべて需要家のものになります。新築でも既築でも対応可能で、一定期間後に無償譲渡となる契約プランもあります。

【PPAモデル】
発電事業者が住宅の敷地内に自身が所有・維持管理をする設備を設置し、発電した電気を住宅に供給する仕組です。一般的に住民は使用した電気量に応じてサービス料を支払います。新築でも既築でも対応可能で、一定期間後に無償譲渡となる契約プランもあります。
・初期投資0での自家消費型太陽光発電設備の導入について(環境省リーフレット)

太陽光発電設備を設置した場合の収支シミュレーションはできますか。

東京電力ホールディングス株式会社が公開しているサイト「Suncle(サンクル)」では、日射量データ等に基づき、ご自宅に太陽光発電設備を設置した場合と設置前の電気代を比較して経済メリットをシミュレーションすることができます。

太陽光発電設備設置までの流れは?

①シミュレーション
 太陽光発電設備は設置場所によって発電量が変わります。今の電気料金や、想定される発電量をシミュレーションしてみてください。
 シミュレーションは東京電力ホールディングス株式会社が運営する「サンクル」が便利です。

②販売業者に相談
 太陽光を取り扱う事業者に相談してみてください。その際、複数の販売業者から見積をもらったり、口約束せず必ず書面で確認して資料を保管するなど、注意してください。
 なお、本ポータルサイトに川崎市内で太陽光発電設備設置が可能な事業者を掲載しているので併せてご確認ください。

③設置工事と電力受給契約
 工事は、太陽光発電設備等の機器を取り付ける機器設置工事と、取り付けた機器の電気配線を整備する電気配線工事があります。また、機器を設置した後に電力会社と太陽光発電設備で発電した電力を売買できるように「電力受給契約」を行います。
 

建築的な課題・メンテナンスなどに関するご質問

太陽光パネルやパワーコンディショナーの寿命はどれくらいですか?

太陽光パネルは25〜30年以上、パワーコンディショナーは10〜15年と言われています。

・なお、メーカーが定める製品の保証期間については多少ばらつきがありますが、太陽光パネルが15年〜25年、パワーコンディショナ―が10年〜15年となっています。
・太陽光発電設備の劣化率は国内メーカーの実例として0.27%/年との調査結果があり、10年間使用しても出力は97%以上となることから、経年のみを理由として発電効率の著しい低下は発生しないと考えられます。
・「機器の寿命はどれくらいですか?」(一般社団法人太陽光発電協会FAQ)
・第3回調達価格等算定委員会 資料3(一般社団法人太陽光発電協会)(経産省・H24.3)

太陽光発電設備のメンテナンスは何をすればいいのでしょうか?

日常的なメンテナンスはほとんど必要ありませんが、発電量を日常的に チェックすることをおすすめしています。

・日常的にゴミやほこり等が太陽光パネルの表面につくことがありますが、雨などで洗い流されてほぼ元の能力に回復するとされています。よって、一般的な住宅で定期的に屋根に登って掃除をする必要はほとんどありません。
・掃除等の日常的なメンテナンスは必要ありませんが、発電量は日常的に確認し、発電量の低下が確認された場合は、メーカーや販売店などにお問合せください。(点検は、業者に依頼すると1回あたり約3万円)
・なお、パワーコンディショナ―は10〜15年で機器更新が必要とされ、その費用は約29万円です。
・「令和5年度以降の調達価格等に関する意見」(R5.2 算定委員会)

災害への備えなどに関するご質問

太陽光発電設備がある場合、水による消火で感電のリスクはありますか?

市消防局においては、放水による適切な消火を行っています。

・川崎市消防局では、太陽光発電設備の有無も含め、火災が発生した建物の設備の情報を目視や関係者からの聴収により把握し、適切な消火方法を選択したうえで消火活動を行っています。
・太陽光発電設備を設置した一般住宅の火災における消防活動上の留意点等として、放水は噴霧注水で建物に水がかかるようにすることや、可能であれば太陽光パネルをシートなどで遮光するなど、適切な消火活動に努めるよう局内で情報共有しています。
・また、一般社団法人住宅生産団体連合会や、一般社団法人日本電気工業会太陽光発電システム技術専門委員会から、火災事故等のリスク低減対策や、保守点検の実施を促す周知がされています。
・太陽光発電システム設置建物の消防活動上の留意事項について(24消警第1444号)
・住宅用太陽光発電システムの火災事故等のリスク低減対策について(一般社団法人住宅生産団体連合会)
・住宅用太陽光発電システムをお使いの皆さまへ-長く安全に使っていただくためには、保守点検を忘れずに!(一般社団法人日本電機工業会太陽光発電システム技術専門委員会)

浸水した際の対応は?

事前に洪水ハザードマップ等を参考に、自分が取るべき対応を確認しておき、浸水時には避難を最優先に対応してください。
また、水没している設備には接近、接触せず、施工業者等に対応を依頼してください。

・太陽光発電設備に関する事業者で組織する「一般社団法人太陽光発電協会」が2019年に実施した太陽光発電設備の水没実験によりますと、適切な接地状態であれば感電リスクは低い一方、損壊等により接地状態が不適切な状態になり、特定の条件に合致した場合には、感電のリスクがあるとされています。このため、水没している設備には接近、接触せず、また、水が引いた後でもむやみに触れずに、施工業者等に対応を依頼することが重要であると考えています。

・なお、同協会においては、これまで水没による感電被害は確認されていないとのことです。
・洪水ハザードマップ(川崎市)
・太陽光発電システム被災時の点検・撤去に関する手順・留意点【水害編】(一般社団法人太陽光発電協会)
・太陽光発電設備の水没による感電防止及び、被災設備の点検・撤去に関する手順・留意点について(一般社団法人太陽光発電協会)

住宅用太陽光発電設備が浸水し、感電事故が発生した事例はありますか?

浸水による太陽光の感電事故の事例は確認されていません。

・独立行政法人 製品評価技術基盤機構や消費者庁国民生活センターの事故情報データバンク等では、浸水による感電事故の事例はありません。
・また、一般社団法人 太陽光発電協会や、本市が実施したH26年以降の水害が発生した地域への他行政庁への聞き取り調査でも事故事例の把握はありませんでした。

太陽光発電設備が浸水し、感電事故が発生するケースはどのような場合が想定されますか?

断線したケーブルに接触した場合などがありますが、感電で人的被害が発生するおそれは極めて低いと考えています。
ただし、必要がなければ近づかないでください。

・太陽光発電協会とNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)は共同で太陽光発電設備の水没実験を実施し、「①断線したケーブルに接触した場合」や「②浸水後の漏電している接続箱に接触した場合」は感電の可能性が高いケースであることを示しました。
・ただし、①の場合は、通常、隠ぺい配線 (床下・天井裏・壁の中) や電線管(保護管)を使用した屋外配線であるため 、実験で示されたような形に断線することは考え難く
・②の場合は、浸水して水が引いた後、すぐに接続箱等には触らないことや、やむをえず触らなければならない場合は、ゴム手袋・靴を着用することで感電を防ぐことが可能と考えております。
・太陽光発電システムの水没実験報告書(一般社団法人 太陽光発電協会)

万が一、太陽光発電設備が浸水した場合の注意点はありますか?

太陽光発電設備が浸水した場合は、一般家電製品同様に注意が必要です。日頃から取扱説明書などの注意点を確認することが重要です。

・太陽光発電協会では、「太陽光発電システム(屋根上設置)の設備浸水・水没時の注意点」というリーフレットを作成しています。
・その中で、「太陽光発電設備の設置状況を知ること」や、万が一非難する際の対応なども記載していますので、ご確認ください。
・太陽光発電システム(屋根上設置)の設備浸水・水没時の注意点(一般社団法人 太陽光発電協会)

太陽光発電設備設置に当たり確認すべきことはありますか。

「設置目的にあった設備の選択」や、「信頼できる販売業者、施工業者に相談すること」が重要と考えています。

・他の製品と同様ですが、信頼できる事業者や、周囲の方にも相談しながら、設備設置の判断を行うことが重要と考えています。
・特に、「川崎市では義務だから設置しなければならない」というようなセールストークには注意が必要です。
※川崎市では、市民に太陽光発電設備設置の義務を課していません。
・太陽光発電協会では「購入前に知っておきたい4つのポイント」として、「設置目的にあったメーカーシステムの選択」や、「販売業者、施工業者に相談すること」などをリーフレットにまとめていますので、ご活用ください。
・「始めようソーラー生活」(一般社団法人 太陽光発電協会)

廃棄・環境問題などに関するご質問

太陽光発電設備のリサイクル費用はどの程度かかるのでしょうか?

産業廃棄物として処理する場合はパネル1枚(250W)あたり2,000円程度、リサイクルの場合は3,000円程度必要とされており、リサイクルの方がコストを要しますが、資源循環のためリサイクルのご協力をお願いします。

・なお、太陽光発電の廃棄については、環境省が太陽光発電設備リサイクル等の推進に向けたガイドラインを策定しており、本市でもこのガイドラインにより必要な指導を行うことが重要と考えています。
・別途、撤去費・運搬費が必要となります。
・住宅用太陽光発電システムの廃棄を検討している方へ(太陽光発電協会)
・太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン(第2版)(環境省 H30.12)
・リサイクル事業者からヒアリング(R4.8)
・令和3年度使用済太陽電池モジュールのリサイクル等の推進に係る調査業務(環境省が実施した委託事業)

太陽光発電設備のリサイクルはしっかりとできるのですか?

市内や近隣他都市には太陽光発電設備をリサイクルできる施設が複数あります。

・市内には、太陽光パネル廃棄物の100%リサイクルを行う廃棄物処理施設があり、市内での適正処理が可能となっております(市外にも施設が複数あります。)。
・環境省の試算では、太陽光パネルの排出見込み量は、メガソーラーによるものを中心に2038年に最大80万tとしています。
・環境省が行った金属回収実証事業の結果では、廃棄費用とリサイクル費用が同等になる可能性があり、また、リサイクル量が増えてスケールメリットが発生すれば、リサイクル費用がさらに低下する可能性があることが示されました。
・太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン(第2版)(環境省H30.12)
・太陽電池モジュールの適正処理(リサイクル)が可能な産業廃棄物中間処理業者名一覧を更新しました(一般社団法人 太陽光発電協会ホームページR3.10)
・令和2年度脱炭素型金属リサイクルシステムの早期社会実装化に向けた実証事業(太陽光パネルの 収集・リユースおよび非鉄金属の回収に係る技術実証)委託業務成果報告書

太陽光発電設備のリサイクル・廃棄に関して、法律はありますか?

太陽光発電設備に限らず、建築物の「解体」「収集」「運搬」「廃棄処理」については、建設リサイクル法や廃掃法に規定されています。

・「建設リサイクル法」は、分別解体と建設廃棄物の再資源化等の義務付け、廃棄物の適正処理を確保するものです。
・「廃掃法」は、廃棄物の処理責任の所在や処理方法についての様々な基準について定めています。
・義務を怠った事業者等に関しては、罰金等の罰則があります。
・また、10kW以上の太陽光発電には国で廃棄費用の積立制度を設けています

国際・人権問題などに関するご質問

太陽光パネルの生産は中国に集中しており、ウイグル自治区における
人権問題が心配ですが、社会的な問題はないのでしょうか?

住宅用の太陽光パネルのシェアが多い国内メーカーでは、当該地区の製品を取り扱っていないとのことです。本市でも、SDGsを尊重した事業活動を促進してまいります。

・住宅用太陽光パネルのシェアが多い国内太陽光パネルメーカー等へのヒアリングにおいては、新疆ウイグル自治区の製品を取り扱っている事実はないとの回答を得ているとのことです。
・業界団体である一般社団法人太陽光発電協会では、「持続可能な社会の実現に向けた行動指針」を掲げるとともに、国のガイドラインを踏まえた取組を行うため、「太陽光発電産業の人権問題に関する取り組み宣言」を行い、会員企業、太陽光発電産業に携わる事業者に人権を尊重した事業活動を行うことを推進しています。
・令和5年4月には、「太陽光発電産業のサプライチェーン等における人権尊重に係る取組ガイダンス〜実践の手引〜」を策定し、各企業において人権尊重に関して取り組むべき内容を示しています。
・持続可能な社会の実現に向けた行動指針 (一般社団法人太陽光発電協会)
・太陽光発電産業のサプライチェーン等における人権尊重に係る取組ガイダンス〜実践の手引〜ver1.0(一般社団法人太陽光発電協会)

電力系統問題などに関するご質問

電気料金はなぜ高騰しているのでしょうか?

資源価格の高騰に伴う燃料調整費の上昇が大きな要因となっています。

• 燃料調整費制度とは、原油・LNG・石炭の燃料価格の変動を、毎月自動的に電気料金に反映する仕組みです。
• 資源価格の高騰に伴い、毎月自動的に電気料金に反映されたことで2021年1月以降、前月比18か月連続で電気料金が値上がりすることとなりました。
• また、令和5年6月1日に東京電力は、一般的な家庭電力料金の見直しを行ない、電気料金が1割以上の値上げとなりました。
・特別高圧・高圧の料金メニュー(標準メニュー)の見直し詳細について(R4.9)
・低圧の料金メニューの見直しの検討について(R4.11)

太陽光発電設備の機能などに関するご質問

太陽光ではどの程度の発電ができるのですか?夜間や悪天候時は?

4kWの太陽光発電設備を設置した場合、一般家庭の平均年間電力消費量に相当する電気を発電します。

・曇りや雨の日は発電量が少なくなりますが、一定程度発電します。
・一般的な家庭の平均年間電力消費量は4,700kWh程度とされていますが、住宅屋根に4kWの太陽光発電設備を設置すると、夜間や天候などの諸条件を加味しても、 4,800kWh程度の年間発電量が期待できます。
・なお、発電した電気は貯めることが出来ないため、そのうち自家消費できるのは3割程度と言われています。残りは電力会社への売電ができますが、蓄電池があれば電力を貯めることが可能です。
・曇りや雨の日に電気は使えますか(一般社団法人 太陽光発電協会) 
・表示ガイドライン(一般社団法人 太陽光発電協会)
・都道府県ごとのエネルギー消費量及び創エネルギー量 実績データ(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)

太陽光発電によるCO2削減効果は?

太陽光発電を4kW設置した場合は、約2,000kg-CO2の削減が可能ですが、これは1世帯当たりのCO2排出量の約80%に該当します。

・太陽光発電設備1kWあたりの年間発電量を1,200kWhとした場合、約500kg-CO2の削減が可能です。
・家庭部門のCO2排出実態統計調査HP(令和4年度)