事業者登録のメリット

 川崎市では、2050年の脱炭素社会実現に向けて、市内の建築物への太陽光発電設備の導入を促進するために、太陽光発電設備普及事業者登録制度を行っています。ここでは、事業者登録をするメリットについて解説します。

設置のきっかけをつくる

 太陽光発電設備普及事業者登録制度は、「太陽光発電設備を設置したいが、どの業者に依頼したらよいかわからない」といった市民の声を受け、この状況を改善するためにスタートしました。具体的には、市内に設備を設置することができる事業者に登録していただき、市が運営する専用サイトに情報を掲載することで、事業者の「見える化」を図ることを目的としています。

 実際に市民からも登録事業者に関するお問い合わせをいただいており、市民と設置事業者の皆さんをつなぐ、きっかけの場として機能しています。

 また、川崎市が令和6年度に新たに創設した補助制度「太陽光発電設備等設置費補助金」では、市の脱炭素施策への理解や太陽光発電の知識等を十分に有する本制度の登録事業者が設置した太陽光発電設備であることを補助対象としています。市民が登録事業者に施工を依頼すれば、設置に要する初期費用の軽減につながるため、費用面でも設置のきっかけをつくることができます。

太陽光発電について幅広く学べる

 太陽光発電を取り巻く状況は、助成金制度の内容や太陽光発電モジュールの性能、電力価格の市場動向など、めまぐるしく変化しています。

 川崎市の「太陽光発電設備普及事業者登録制度」は、登録を申請するにあたり、市の脱炭素施策や太陽光発電の知識などに関する研修を、e-ラーニングで受講することになっています。この研修は、京都府(「京都再エネ・コンシェルジュ認証制度」運営事務局業務)など、官公庁との業務実績もあるエコリンクス株式会社が担当しています。

 具体的な内容としては、川崎市で取組が進められている「建築物太陽光発電設備等総合促進事業」などの動向に加え、住宅用太陽光発電設備のモジュールやパワーコンディショナといった基本的な機材の知識や電気設計の方法、点検・保守メンテナンス方法を学ぶことができます。また、蓄電池や系統連系、高圧連携など、太陽光発電に関連する知識を幅広く学ぶことができます。

太陽光発電の最新動向を知る

 太陽光発電設備普及事業者登録制度では、事務局から登録事業者に向けて太陽光発電の最新動向に関するメールを定期配信するなど、登録後のフォローアップも行っています。
 また、太陽光発電設備等に関係するセミナーの開催も予定しています。業界関係者や開発に携わったメーカー担当者から太陽光発電設備等に関するさまざまな話を聞くことによって、クライアントに対しても自信をもって説明をすることができ、末永い関係性を構築することができるはずです。

 川崎市は、脱炭素社会の実現に向けて事業者のみなさまとともに歩んでいきたいと考えています。登録制度の概要や、受講の申し込みは、こちらをご覧ください。